地域資源との連携とさまざまな支援により 安心で安全な家庭的保育が行われます。

家庭的保育者の居宅やその他の場所で行われる家庭的保育を安心で安全な保育とするためには、「家庭的保育の安全ガイドライン」に基づき、家庭的保育者自身が安全に十分な配慮をした保育を行い、子どもたちが安心して過ごせる環境整備をすることが必要です。
一方で、保育者自身の努力に委ねるだけではなく、家庭的保育の特性を理解した上で、家庭的保育に必要な支援体制が構築されることが必要です。

家庭的保育の安全ガイドライン

 平成23年度社会福祉振興助成事業(独立行政法人福祉医療機構)の一環として、「家庭的保育の安全ガイドライン」を策定しました。家庭的保育者がこの「家庭的保育の安全ガイドライン」を遵守することにより、家庭的保育における保育上のリスクや安全確保のための取り組みを共有し、安心して保育に臨むことができるようにしたもので、家庭的保育を安全で安心できる保育として確立することを目的としています。

 「家庭的保育の安全ガイドライン」は全国の家庭的保育者の取り組みを結集したものです。家庭的保育はそれぞれの環境の下に行われています。この安全ガイドラインを基本として、それぞれの保育環境にあったガイドラインを作成することが必要です。

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行政による支援

行政が中心となって、地域にある資源と連携をとりながら、家庭的保育の支援体制を整備します。

家庭的保育の質の向上を図るための研修、家庭的保育者が必要とする相談への助言・指導、保育所などの地域資源との連携、代替保育の確保、必要に応じた保育補助者の雇用費補助などが求められています。

家庭的保育補助者

家庭的保育補助者は家庭的保育に欠かせない存在です。

子ども3人以下の場合は家庭的保育者1人で保育を行ってもよいことになっていますが、安全でゆとりのある保育を行うために、多くの家庭的保育者は家庭的保育補助者を雇用したり、あるいは家族の援助を得ながら複数で保育をしています。
また、複数で保育を行うことにより、より豊かな保育が行えると共に、家庭的保育補助者の存在は家庭的保育者にとっての精神的な支えともなっています。

国の事業でも23年度から家庭的保育補助者の雇用費が導入されています。

保育所などとの連携

家庭的保育は地域の保育所、幼稚園、または認定こども園を連携施設として確保し、家庭的保育を利用する子どもに集団保育を体験する機会の提供や、家庭的保育者への相談・助言などが行われます。また、家庭的保育者が休暇を取る際の代替保育が行われる場合もあります。

子どもにとっては、ふだんは家庭的保育できめ細やかな保育を受けながら、時には保育所などの連携施設の園庭でのびのびと遊び、大勢の子どもたちと集団保育経験ができる機会となります。

多くの子どもたちが家庭的保育から保育所などに移行する子どもたちです。連携施設は、この子どもたちが一定年齢に達した時の受け入れ先としての役割も期待されています。

同じ地域の子どもとして一緒に過ごす時間があることは、保育をより充実させる貴重な体験です。

家庭的保育支援者

家庭的保育の保育室には連携施設や自治体に配置された家庭的保育支援者、また、行政の担当者、保健師、看護師などが時々訪れています。多くは家庭的保育の様子を確認し、必要な助言指導を行うものですが、保育中に自由に動けない家庭的保育者にさまざまな情報や支援を届け、また家庭的保育者に替わってそのニーズを適切な専門機関につなげる役割を担うことが期待されています。

また、2015年度からは子どもたちの健康を維持・管理できるよう、嘱託医も配置されることになります。

代替保育

家庭的保育者の事情で休みを取るときに、子どもが慣れない場所で不安な思いで過ごすことは避けたいというのが保護者と家庭的保育者の共通の思いです。

連携保育の充実により、子どもたちが時々遊びに行きよく知っている保育所での代替保育や、あるいは登録した家庭的保育補助者が、いつもの保育室で保育をすることを認める自治体が増えてきています。

家庭的保育者同士のつながり

同じ保育を行う者として、情報交換や相談などを通じて、支えあっています。家庭的保育者の組織は市町村単位やより小さい地区単位のものなどさまざまですが、全国的な組織としてNPO法人家庭的保育全国連絡協議会があります。